②ECRに取り組むならば、同時にマーチャンダイジング・プロセスと業務プロセスの変革が必須であること。
そして、マーチャンダイジング・プロセスの変革に対応するためには情報システムの刷新が必要なこと。
③目標達成のためには、高度なシステムレベルの実現が不可欠で、そのためには、自前のソフトではなく、パッケージソフト(市販ソフト)を導入すべきこと。
そしてIT、情報システムの専任役員である、CIOが絶対に必要なこと。
CIOは単なるトップマネジメントチームの一員としてのポジションではなく、ITの技術力を利用して組織改革に踏み込んで、ビジネスプロセスを戦略的に変えることができる人であること。
同時にCIOはトップマネジメントと現場の両方を説得できる人材でなければならないこと。
KSAからの提案はこのようなものであった。
提案を受けたIOの役員会はこれを受け入れることにした。
2010年ビジョンで、新たな「戦略IT構想」の構築に取りかかることを決定した。
背景には、当時のシステムと組織形態では、これからの競争にはとうてい勝てないという認識と強い危機感があった。
KSAの提案を受けて、新しいIT経営を提案し、新しい経営戦略に基づいて業務改革を進めるという決定は、情報システム部門だけでなく、社内全体に大きな波紋を呼んだ。
新たなIT戦略では、情報システムを構築するに当たって、複数のパートナー企業を導入するという考えだが、その結果、当時稼働していたすべてのIT関連のプロジェクトを凍結することになった。
それどころかKSAからの提案を受け入れることは、既存プロジェクトの進行に事実上の終止符を打つことを意味した。
情報システム部門には、KSAの提案に基づいて、ソフトの自前主義、つまり自社用ソフトの開発を止めて、パッケージソフトを使用するという、これまでとはまったく反対の方針が示された。
これに伴ってパッケージソフトに対応するために、商品部のビジネスプロセスを抜本的に見直さなければならなくなった。
そのためにバイヤーや店舗に対しては、仕事のやり方が大きく変わるぞというメッセージが伝えられた。
とくにバイヤーに対しては、仕事の進め方が大きく変わることが伝えられた。
当然のことながら、商品部とバイヤーの間には不安と緊張が走った。
しかし商品部とバイヤーは、IOのIT経営の中枢であり、それだけに、インパクトの大きな変革が不可欠だった。
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